デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

9章 其他ノ公共事業
4節 史蹟保存
8款 其他 1. 財団法人岩倉公旧蹟保存会
■綱文

第49巻 p.359-361(DK490124k) ページ画像

大正14年11月27日(1926年)

是日、岩倉具視ノ遺蹟及ビ維新前後ノ史料文書等ヲ保存スル趣意ニテ、岩倉公旧蹟保存会設立許可セラル。栄一会員トナリ、金三百円ヲ寄付ス。


■資料

財団法人岩倉公旧蹟保存会要誌 同会編 第二〇―二八頁 昭和五年二月刊(DK490124k-0001)
第49巻 p.359-361 ページ画像

財団法人岩倉公旧蹟保存会要誌 同会編 第二〇―二八頁 昭和五年二月刊
    一四 財団法人岩倉公旧蹟保存会の設立
○上略
    財団法人岩倉公旧蹟保存会趣意書
 大節善ク断シ、旋転ノ偉業ヲ賛ケ、純忠正ヲ持シ、弥綸ノ宏猷ヲ画ス、洵ニ是レ国家ノ棟梁、寔ニ臣民ノ儀表タリ、是レ畏クモ
 明治大帝カ国家ノ元勲岩倉具視公ニ賜ヒシ恩誄ナリ、公初メ
 孝明天皇ノ眷遇ヲ受ケテ朝幕ノ間ニ斡旋シ、徐ニ大政ノ復古ヲ画セシニ、偶草莽志士ノ疑フトコロトナリ、朝譴ヲ蒙リテ洛北岩倉村ニ幽棲スルコト五年、其間憂国ノ念須臾モ止マズ、密ニ大久保・西郷木戸・広沢等ノ諸士ト相往来スルニ及ヒテ、始メテ勤王志士ノ景仰スルトコロトナリ、百方謀議劃策、終ニ能ク王政維新ノ鴻図ヲ賛襄達成スルコトヲ得タリ、後チ車駕東遷、公亦居ヲ東京ニ移サル、而モ夢寐ニモ岩倉村ヲ忘ルヽコトナク、京都ニ来ル毎ニ此地ヲ訪ヒ、故旧ヲ会シテ往事ヲ追懐スルヲ以テ自ラ娯トセラレタリ、公薨去ノ後四十余年、吁嗟此維新ノ策源地トモ謂ツヘキ往時ノ村荘ハ、今尚ホ儼存スルモ三径荒ニ就キ、茅檐将ニ傾カントス、是ニ於テ吾等有志此旧蹟ノ湮滅ニ帰センコトヲ憂ヘ、汎ク四方ノ同志ト胥謀リテ、幽棲時代ノ公カ手記ヲ始メ、維新当時ノ貴重ナル史料ト共ニ、之レカ保存ノ道ヲ講シ、公ノ遺蹟ト偉業トヲ永ク後葉ニ伝ヘント欲ス、是レ蓋国家ノ風教ニ関スルコト頗ル多大ナルヲ思ヘハナリ、請フ江湖ノ諸彦奮テ賛同ノ栄ヲ賜ハランコトヲ
  大正十五年二月
      財団法人岩倉公旧蹟保存会寄附行為
     第一章 目的
第一条 本会ハ維新ノ元勲贈正一位岩倉具視公ノ遺蹟、及ヒ維新前後ノ史料・文書類ヲ蒐集維持保存スルヲ以テ目的トス
     第二章 名称
第二条 本会ハ財団法人岩倉公旧蹟保存会ト称ス
     第三章 事務所
第三条 本会ノ事務所ヲ京都府愛宕郡岩倉村大字岩倉小字門前町拾八番地ニ置ク
     第四章 事業
 - 第49巻 p.360 -ページ画像 
第四条 本会ノ目的ヲ達セムカ為ニ左ノ事業ヲ行フ
  一、岩倉公ノ隠棲シタル建物ニ修理ヲ加エ其旧態ヲ維持スルコト
  二、文庫ヲ建設シ本会所有ノ史料・文書類ヲ保管シ其安全ヲ計ルコト
  三、維新前後ノ史料・文書ヲ蒐集スルコト
  四、右建物及史料・文書類ヲ別ニ定ムル規定ニ依リ公衆ニ観覧セシムルコト
  五、関係史料ノ図書ヲ発行スルコト
  六、其他本会ノ目的ヲ達スルニ必要ナル事業
     第五章 財産
第五条 本会ノ財産ハ之ヲ基本財産及常用財産ニ分ツ
第六条 基本財産ハ左ノ財産ヨリ成ル
  一、設立者ノ寄附行為ニ依リ提供シタル別紙財産目録記載ノ財産
  二、基本財産指定寄附金
  三、第七条第二項但書ニ依リ編入セラレタル財産
  基本財産ハ之ヲ処分シ又ハ他ノ目的ノ為メニ使用スルコトヲ得ス但岩倉公爵家カ祭典ノタメノ無償使用ノ場合ハ此ノ限リニアラス基本財産中金銭ハ確実ナル有価証券ヲ購入シ、若ハ郵便官署又ハ確実ナル銀行ニ預入ルルモノトス
第七条 常用財産ハ基本財産ヨリ生スル果実、基本財産タルコトヲ指定セサル寄附金及其他ノ収入金ヨリ成リ、本会ノ経費ニ充当ス
  常用財産ノ剰余ハ之ヲ積立ツルモノトス、但其ノ一部又ハ全部ヲ基本財産ニ編入スルコトヲ得
   ○第八条―第二十八条略ス。

京普第一五五号
        財団法人岩倉公旧蹟保存会設立者
           京都府愛宕郡岩倉村長 高橋竜造
                      雨森巌之進
大正十四年八月二十五日付申請財団法人岩倉公旧蹟保存会設立ノ件民法第三十四条ニ依リ許可ス
  大正十四年十一月二十七日
                 文部大臣 岡田良平
    一五 本会の役員
○中略 現今の顧問及役員は左の如くである。
顧問 (イロハ順、ヰヲの類はイオに合す、会長以下亦同じ)
      原保太郎     浜岡光哲    徳富猪一郎
   公爵 徳川家達     土岐嘉平    大海原重義
   子爵 金子堅太郎 男爵 九鬼隆一 伯爵 牧野伸顕
   男爵 古河虎之助 侯爵 西郷従徳    関屋貞三郎
会長 侯爵 大久保利武
理事長   下郷伝平
理事    和田不二男    高橋竜造    内貴清兵衛
      松尾喜七     松浦房造    守屋孝蔵
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監事    稲垣恒吉     平井仁兵衛
   ○評議員十七名氏名略ス。


財団法人岩倉公旧蹟保存会要誌 同会編 第九一頁 昭和五年二月刊(DK490124k-0002)
第49巻 p.361 ページ画像

財団法人岩倉公旧蹟保存会要誌 同会編 第九一頁 昭和五年二月刊
    四三 御下賜金並寄附者芳名
○上略
一金参百円 子爵渋沢栄一殿
○下略