デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

9章 其他ノ公共事業
7節 関係団体諸資料
12款 雑 2. 豊田旭穣後援会
■綱文

第49巻 p.645-646(DK490207k) ページ画像

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■資料

旭穣後援会会則 第一―五頁刊(DK490207k-0001)
第49巻 p.645-646 ページ画像

旭穣後援会会則  第一―五頁刊
    創立の趣意
筑前琵琶が四絃の一派として国楽の壇上に立ちてより已に弐拾有余年一撥一吟興味津々たる裡に能く国民の風教を維持し、名節を奨励し来れることは吾人の呶々を要せざるところ、真に国民音楽の精、家庭音楽の粋として推挙措く能はざる所以なり。而してこれが名手大家と称せらるゝ人固より乏しからずと雖、就中豊田旭穣女史の如きは方今稀に見る弾手たり。思想の新興、気韻の崇高、技倆の練達、此等相俟つて技自から神に通ず。蓋し芸術界の珍宝として景仰するに足らんか。玆に同志相図り、旭穣女史並びに其の門下将来の一層の奨励・発展を期せんが為めに、旭穣後援会を発起したり。微衷一に国粋発露、風紀振興に在り、豈に他有らんや。欧洲の戦乱漸くにして終局を告げ、世界は今や平和戦争の時期に入れり。国民は各々最善の力を尽して以て国力の充実を図らざるべからず。此時に当つて一面民衆の精神を涵養するに、清新の興趣に富める高尚なる音楽を以てする亦急務ならずとせんや。天下有識の諸氏冀くは時代の風潮に鑑み、奮つて御賛同の栄を賜はらん事を。
  大正八年十月
                    旭穣後援会

    旭穣後援会会則
      第一章 名称及事務所
第一条 本会は旭穣後援会と称し、事務所を東京市牛込区築土八幡町三十番地に置く
      第二章 目的
 - 第49巻 p.646 -ページ画像 
第二条 本会は筑前琵琶弾奏家豊田旭穣嬢を保護奨励し、延て斯道の発達を謀るを以て目的とす
      第三章 会員
○中略
          旭穣後援会発起人(いろは順)
                      池田寅治郎
                      池上作三
                      浜地八郎
                   子爵 西大路吉光
                      頭山満
                      岡田満
                   子爵 吉田清風
                      吉田茂壮
                      村田虎太郎
                      植木豊吉
                      弘岡幸作
                      平尾光子
(栄一書入レ)
名誉会員タルヘキ寄附金高ヲ引受クヘキ事、附リ十一月二日埼玉学生誘掖会ニ於テ弾奏セシムヘキ事