デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

2部 実業・経済

1章 金融
1節 銀行
3款 特殊銀行 2. 株式会社日本勧業銀行
■綱文

第50巻 p.291-292(DK500057k) ページ画像

明治44年3月1日(1911年)

是日栄一、銀行集会所ニ於テ、池田謙三・松方巌池田成彬等ト会合シ、勧業銀行法及ビ農工銀行法改正ニ反対スルコトニ決ス。


■資料

渋沢栄一 日記 明治四四年(DK500057k-0001)
第50巻 p.291-292 ページ画像

渋沢栄一日記  明治四四年          (渋沢子爵家所蔵)
三月一日 晴 軽寒
○上略 十二時半銀行倶楽部ニ抵リテ午飧ス、後交換所委員等ト特殊銀行制度ノ事ヲ談ス○下略
  ○中略。
三月五日 晴 寒
○上略 午前九時麻布井上侯爵邸ヲ訪ヘ○中略 後、特殊銀行ニ関スル談話アリ、片岡直温氏来会ス○下略
  ○中略。
 - 第50巻 p.292 -ページ画像 
三月二十五日 晴 軽寒
○上略 午後三時井上侯爵ヲ内田山邸ニ訪ヘ○中略 特殊銀行条例ノ事ニ付爾後ノ経過ヲ報告ス○下略


中外商業新報 第八九一九号 明治四四年三月二日 勧銀改正反対決議 東京銀行家の集会(DK500057k-0002)
第50巻 p.292 ページ画像

中外商業新報  第八九一九号 明治四四年三月二日
    勧銀改正反対決議
      東京銀行家の集会
今回の勧業銀行法及び農工銀行法改正案に付ては、東京の普通銀行家は夙に反対意見を有する者多く、先頃来屡々小集会を催ほし反対の意を表し、尚ほ調査を進めつゝありしが、愈々一日正午より渋沢男・池田謙三・松方巌・池田成彬・佐々木勇之助・三村君平・成瀬正恭・清水虎吉・加納友之介・坂田実・安藤浩・吉田源次郎・山口荘吉の諸氏銀行集会所に会合して各自調査の結果を報告し、改正案は単に普通銀行に大なる影響を及ぼすのみならず、国家経済上看過すべからざる弊害を発生するに因り、大体に於て之れに反対するに決し、而して右反対の点を具体的に記述したる上、更に来る三日集会を催し、其の成案を協議確定し、尚進んで之を公表し大に世論を喚起するか、議院へ運動するか等のことを協議することを申合せ、午後三時半散会せり


竜門雑誌 第二七四号・第七二―七三頁 明治四四年三月 ○特銀法反対決議(DK500057k-0003)
第50巻 p.292 ページ画像

竜門雑誌  第二七四号・第七二―七三頁 明治四四年三月
○特銀法反対決議 東京手形交換所の経済調査委員池田謙三(第百)・松方巌(十五)・串田万蔵(三菱)・安藤浩(川崎)・吉田源次郎(東海)・加納友之介(住友)・山口荘吉(二十)・池田成彬(三井)・坂田実(豊国)諸氏は、三月三日午後五時より銀行倶楽部に会合、青淵先生亦た特に列席して、特種銀行改正案に付き凝議の結果、左の反対決議案を可決し、次で六日開会の交換所例会に之を附議したるに、満場一致を以て之を可決したり、其反対意見は左の如し
 政府より当期帝国議会に提出せられたる日本勧業銀行法並に農工銀行法改正法律案は、其主眼とする所資金貸付の目的制限を撤去し、其使途の如何に拘らず、単に不動産を抵当として資金の貸付を為す事を得せしむるものなれば、国家の特典によりて得たる資本を以て農工業改良発達の資に供せずして、市街宅地及び建物に向て注入するの結果を生じ、該銀行設立の本旨を滅却し、経済界の健全なる発達を阻害するものと認む、依て東京交換所は此の改正案を非とするものなり


中外商業新報 第八九二四号 明治四四年三月七日 渋沢男来阪(DK500057k-0004)
第50巻 p.292 ページ画像

中外商業新報  第八九二四号 明治四四年三月七日
    渋沢男来阪
渋沢男爵は明日午前七時東京出発、夕刻当地に来着の筈にて、既報の特種銀行法改正に関する組合銀行の協議其他の用件ならん、尚小山健三氏は東京銀行団と打合せの為め八日上京の筈なりしが、男来阪の為め延期するや否や未定なり