デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

2部 実業・経済

2章 交通・通信
2節 陸運
8款 大日本運送株式会社
■綱文

第51巻 p.553-563(DK510118k) ページ画像

明治44年11月23日(1911年)

是ヨリ先、日下義雄・金子六蔵・井口正之等、大日本運送株式会社ヲ創立セントス。栄一請ハレテ其議ニ与リ、是日、目論見書及ビ定款案ヲ閲シ、後、屡々鉄道院当局ヲ訪レテソノ意向ヲ訊スナド、尽力スルトコロ多シ。尚、会社ハ成ラズシテ止ム。


■資料

渋沢栄一 日記 明治四四年(DK510118k-0001)
第51巻 p.553 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治四四年 (渋沢子爵家所蔵)
十月二十一日 雨 冷
○上略 午後一時事務所ニテ日下氏ト共ニ金子・田辺・井口三氏ヲ会シテ運送事業ノ経営ヲ談話ス○下略
   ○中略。
十月二十五日 晴 冷
午前七時半起床半身浴ヲ為シテ朝飧ヲ食ス、後井口正之・喜多院住職桜井円次郎氏等ノ来訪ニ接ス○下略
   ○中略。
十二月二十一日 曇 寒
午前七時半起床入浴シテ朝飧ヲ食ス、後井口正之氏ノ来訪ニ接シ、倉庫運送業ノ事ヲ談ス○下略
   ○中略。
十二月二十五日 晴 寒
○上略 井口正之氏来話ス○下略
   ○中略。
十二月二十八日 晴 寒
午前八時起床半身浴ヲ為シテ朝飧ヲ食ス、井口正之氏来リ、青淵百話ノ原稿修正シタルモノヲ交付シ、且運輸会社設立ノ事ヲ談ス○下略


渋沢栄一書翰 井口正之宛(明治四四年)一一月二三日(DK510118k-0002)
第51巻 p.553-558 ページ画像

渋沢栄一書翰 井口正之宛(明治四四年)一一月二三日 (井口正之氏所蔵)
拝啓 益御清適奉賀候、然者過刻御約束いたし候書類ハ一覧之上少々修正之愚見相加ヘ玆ニ封入返上仕候、日下君又ハ金子兄抔と篤と御評議可被下候、趣意書又ハ見積書之類ニハ可成他会社之事業ニ論及せさる方可然と存候、又貸付利足壱割弐分といたし候ハ過当と存候、もし他ニ右様なる点有之候ハヽ同しく御引直之方と存候、右申上度如此御坐候 拝具
  十一月廿三日
                      渋沢栄一
    井口賢契
        坐下
(付箋)
[大日本運送株式会社目論見書ノ件
 - 第51巻 p.554 -ページ画像 
    大日本運送株式会社設立趣意書草稿
農商工業ノ発達カ交通運輸ノ利便ニ俟ツ所多キハ、古今東西皆相同シ今ヤ鉄道ノ普及、船舶ノ増加、港湾ノ改良等カ、国運発展上ノ急務トシテ朝野ノ自覚スル所トナリ、著々実行ノ機運ニ向ヒタルハ洵ニ喜ブベキ現象ナリトス。
然レトモ、鉄道・船舶・港湾ノ如キ運輸設備ノ形骸ノミガ、如何ニ完全ニ構成セラルヽモ、之レヲ利用スル公衆ニ対シ、貨物ノ取引上、安全ニシテ親切ニ、機敏ニシテ信用アリ、脈胳全国ニ通スルノ便益ヲ提供シ得ルニ非ザレバ、未ダ以テ交通機関ノ完成ト謂フベカラズ。今、鉄道及ビ船舶中ニ於ケル通送方法ノ改良ハ、姑ク之レヲ各当事者ノ画策ニ委ヌルモ、其発著両端ニ於ケル蒐集・配達・保管ノ衝ニ当ル運送取扱業者ノ状態ヲ観ルニ、数十年来殆ンド改良ノ跡ヲ認ムル能ハザルハ、実業界ノ為メ遺憾ニ堪ヘザル所ナリ。概評スレバ今日ノ運送取扱業者ハ、何レモ資本不充分ナルヲ以テ、荷主ニ対シ、必要ナル立替金又ハ荷為替ノ便利ヲ提供シ得ルモノ少ナク、経営ノ規模小ナルヲ以テ全国ニ亘リテ安全精確ナル連絡ヲ有スルモノ少ク、又同業者多キ地方ハ競争ノ余弊、種々ノ悪習慣ヲ生ジ、荷主ニハ不安ノ念ヲ与ヘ、公衆ヨリハ軽侮セラレ、辛フジテ営業ヲ継続スル者少ナカラズ。而シテ其今日ニ至リタル原因ヲ案ズルニ、法律ノ不備、鉄道政策ノ変更其他種種アリト雖モ、要スルニ、資本薄弱ナル過多ノ取扱業者ガ各一局部ニ割拠シ、別ニ之レヲ統一節制シ得ベキ有力ナルモノヽ出現セザルニ因由セズンバアラズ。元来運送取扱ノ業務タルヤ、荷主ノ為メニ荷物ノ配達・蒐集・托送・引取・保管等ノ実務ヲ弁ズルヲ主トシ、必要ニ際シテハ賃金諸掛ヲ立替、又ハ荷為替ノ便利ヲ供スル等、或ハ銀行業者ノ如ク、或ハ倉庫業者ノ如ク、或ハ運輸業者ノ如ク、又依托アレバ荷造ヲ為シ、又ハ荷物ノ売却、或ハ購入ヲ代弁スル等、実業界一日モ欠クベカラサル所ノ機関ナリ。然ルニ、此必要ナル機関ニシテ其組織鞏固ナラズ、資力充分ナラズンバ、遺憾ナキ便利ヲ公衆ニ提供シ得ザルハ固ヨリ当然ニシテ、折角発展スル鉄道・船舶モ、其効力ヲ充分ニ発揮シ能ハザルベシ。
今ヤ産業界ノ大勢ハ、信用ノ広大、営業ノ精確、取引連絡ノ便利ヲ一切ノ方面ニ向テ要求シツヽアリ。彼ノ英米諸国ニ於ケル『ヱキスプレツス』会社又ハ速達会社等ノ便利ハ、今俄ニ企及スベカラザルモ、帝国運送界ノ現状ハ、公益上ヨリ之レヲ看過スベキニアラザルト同時ニ亦タ営業的見地ヨリ充分開発改善ノ余地アルモノト信ズ。由テ玆ニ本会社ノ設立ヲ企画シ、大方同志ノ翼賛ヲ請フ。
  明治四拾四年拾弐月
                      発起人

    参考書
一鉄道線路ノ普及速成ハ今ヤ天下ノ公論タリ。然レドモ鉄道ノ前後ニ於ケル貨物ノ蒐集・配達・保管ノ荷為替等ニ付キ、適当ナル機関ナカランニハ、鉄道モ充分其効力ヲ発揮スルコトヲ得ズ。之レ専門ナ
 - 第51巻 p.555 -ページ画像 
ル運送取扱業ノ必要ナル所以ニシテ、各国皆専門ノ取扱業者アリ、我停車場ノ在ル所必ス運送取扱人ノ存在スル所以ナリ。
一現在ノ運送取扱人ノ大多数ハ、単ニ労力ノ供給ヲ以テ営業トスルモノニシテ、就中小規模ノモノハ多年労働ニ従事シタル者カ、一台ノ荷車ト一挺ノ矢立トニヨリテ開業セシモノ多ク、即チ労力ノ販売者ニ過キザルヲ以テ、労銀ノ競争ハ今ヤ極端ニ及ビテ底止スル処ヲ知ラズ。其資本充分ニシテ貨主ノ最モ要望スル荷為替ノ便ヲ供シ、必要ナル立替金ヲ為シ得ル者ノ如キハ、殆ンド皆無ト云フモ不可ナカラン。
(訂正)(現在最モ有力ナル運送業者若干)
*内国通運株式会社本支店ハ稍々設備ニ見ルヘキモノアルモ、資金潤沢ナラスシテ、荷為替ノ如キハ貨主ノ希望ノ十分一ヲダモ充タシ能ハサルノ情態ナリ。
*(欄外栄一加筆)
[除ク方ナラン
一全国ニ於ケル五千ニ近キ資力薄弱ナル運送取扱人ハ、貨物ノ蒐集・配達・保管ニ就テスラ相当ノ設備アルモノ殆ント無ク、数日間ノ貨物ヲ取纏メテ鉄道ニ托送シ、又ハ配達スルカ如キハ常事ニシテ、鉄道ノ利便ニヨリ一日ニシテ到著スヘキ貨物モ、運送取扱人ノ不完全ナル為メ、数日ニシテ漸ク達スルガ如キ実例ハ珍シカラズ。或ハ貨物ノ一部ヲ抜取リ、或ハ取扱貨物ヲ質入レシテ一時ノ金融ヲ計リ、或ハ不案内ナル貨主ヨリハ不当ノ運賃ヲ要求シナガラ、而モ取扱貨物ノ毀損滅失ノ場合ニハ、容易ニ弁償ノ責ヲ果サヽル等、其悪弊ハ枚挙ニ遑アラズ。
一嚮ニ各鉄道ハ運送取扱人ニ対シ、其貨物ノ取扱高ニ応シ手数料ヲ交付シテ之ヲ保護スルト共ニ、監督ノ途ヲ講セラレシカバ、有力ナル運送取扱人ハ全国運送取扱人ノ牛耳ヲ取リテ之ヲ統一監督シ、無謀ナル手数料ノ競争ヲ防止シ、弊害ヲ除クニ力メタリシモ、鉄道国有後ハ自然放任主義ニ変更シ、唯一ノ保護タル之レカ手数料ヲ廃止セルガ故ニ、運送取扱人ノ所得ハ、凡テ荷主ヨリ受クル純粋ノ手数料ノミトナリタルヲ以テ、其競争ハ一層激甚トナリ、却テ基礎薄弱ナル取扱人ノ輩出ヲ見ルニ至レリ。
一貨物引替証ノ如キ、法定ノ流通証券タルニ拘ラス、現在運送店ノ信用欠乏セル為メ、金融業者ハ警戒シテ容易ニ貸出ヲ為サズ、殆ント流通証券タルノ実ナシ。サレバ偶々銀行等ニテ荷為替ヲ附スルモノハ、銀行カ其得意先ヲ信用スルカ、然ラサレハ其得意ヲ失ハサラン為メニ、不得已其得意先ノ希望ノ幾分ヲ充タスニ過ギザルナリ。
一世間往々鉄道院ニテ貨物引替証ヲ発行セハ不都合ナキニアラスヤトノ説ヲ為スモノアルモ、鉄道ニ於テハ受付ヲ完了シタル後ニアラサレハ、貨物引替証ヲ発行セサルヲ以テ、貨車ノ都合列車ノ関係等ヨリ、荷主ノ庫出後三・四日、多量貨物ノ場合ニハ旬日ヲ経ルニアラサレハ引替証ヲ発行セサル事アリ。之レ已ニ荷主ニ取ツテハ非常ナル苦痛ナルガ、更ラニ貨物到著後ニ於テハ、引替証ヲ提示スルニアラサレハ、見本スラモ一覧スル事ヲ許サレズ、剰サヘ一日一車ニ付貨車留置料・保管料合セテ約七円ヲ徴収セラルルノ現状ナレバ、鉄
 - 第51巻 p.556 -ページ画像 
道カ各停車場ニ壮大ナル倉庫ヲ設備シ、低廉ナル保管料ヲ以テ保管ノ責ニ任セサル限リハ、荷主ハ到底鉄道ノ貨物引替証ヲ利用スル事ヲ得ズ。而シテ鉄道カ各停車場ニ倉庫ヲ設備スルハ、今日ノ鉄道経済上不可能ノ事ナルノミナラス、偶々幾分ノ倉庫ヲ設備セルモノモ凡テ運送取扱人ニ貸下ケ居レルノ実況ナリ。
一今ヤ全国各地方ニ於ケル運送取扱人ハ、恰モ小銀行カ親銀行ヲ必要トスルカ如ク、適当ナル親会社ヲ得テ、其監督ノ下ニ地方取引店ノ連絡系統ヲ作リテ営業スルノ必要ナルヲ洽ク自覚ス。故ニ此際親会社ノ成立ヲ要望スルコト、大干ノ雲霓ヲ望ムニ似タリ。若シ此ノ秋ニ於テ有力ナル会社ノ設立セラレンカ、招カスシテ其旗下ニ集リ、自ラ其節制ヲ受クルニ至ルベク、小運送取扱人ノ大合同ヲ事実ニ於テ見ルヤ必セリ。
一或ハ、鉄道ニ於テ貨物ノ取扱ヲ為サンニハ、運送取扱業ハ成立セサルヘシト思惟スル向アルモ、鉄道ニ於テ一・二ケ月間運賃ノ取立ヲ猶予シ、盛ニ荷為替ノ便ヲ開クニアラザレバ、荷主ハ運送取扱人ヲ去テ鉄道ニ就ク能ハズ。現今鉄道ニ於テ行ヒツヽアル処ノ一部ノ運賃著払扱貨物ノ如キ、却テ運送取扱人ヲ煩ハスノ実情ナリ、現ニ鉄道当事者ハ、貨物ハ凡テ鉄道ノ直営トナシ、有力ナル運送取扱人ヲ撰択シテ之ヲ請負ハシムルノ方針ヲ抱キシカ如ク、鉄道院ハ当然自己ノ為サヽルベカラザル貨車ノ手押・入替、及ビ通常扱貨物ノ積込荷卸ヲ各駅ノ運送店ニ受ケ負ハセアル程ニテ、鉄道ガ配達・蒐集ノ一切ヲ自ラ経営スルガ如キ、不経済ナル政策ヲ採リ得ベキモノニアラズ。

一内国通運株式会社ノ如キ真面目ニ計算ヲ為シテ株主ニ配当センニハ優ニ弐割以上ノ配当ヲ為シ得ヘキモ、鉄道院ヨリ諸請負料金ノ低減ヲ迫ラルヽノ懸念アルノミナラス、更ニ有力ナル競争会社ノ新設セラルヘキヲ慮リテ、故ニ配当率ヲ低減シテ其利益少ナキヲ装フノ傾向アリ、而シテ世ノ資本家ノ多クハ、従来ノ品位ナク品格ナク労力供給ヲ唯一ノ要素トシテ経営スル貨物取扱人中失敗スル者多キヲ見テ、其有利ノ事業タルニ著目スルモノ少シ。
*(欄外栄一加筆)
[除ク方可ナラン
一以上述ヘ来レル所ハ専ラ陸上運送ニ関スル説明ニ傾キタレドモ、本会社営業ノ目的ハ海陸一切ノ運送業ニ従事スルモノトス。
一目論見書ニ現ハレタル資本金運用概算其他ノ予算ニ於テハ、凡テ支出ノ金額ヲ最大限ニ見積リ、収入ノ金額ヲ最小限ニ見積リタルモノナレバ、営業開始後ニ於ケル実際ノ利益ハ恐ラク此ノ目論見書以上ニ上ルベキモ、営業ノ確実ヲ期センガ為メニ、姑ク斯ノ如キ計算ヲ為シタルモノナリ。

    目論見書
第一、本会社ハ資本金ヲ金五百万円トシ、第一回払込金百弐拾五万円ヲ以テ営業ヲ開始スルモノトス
第二、本会社ハ左ノ営業ヲ以テ目的トス
 - 第51巻 p.557 -ページ画像 
   一 貨物運送業
   一 貨物運送取扱業
   一 金銭貸付業      運送取扱貨物ニ対スル荷為替其他必要ナル融通
   一 委托売買業      運送取扱貨物及取引店・地方産業組合等ノ委托ニヨル米穀・肥料等炭等《(衍)》ノ委托販売及購入代弁
   一 交互計算及一般ノ集金業
第三、本会社ハ本社ヲ東京市内ニ置キ、全国ニ代理店又ハ取引店ヲ置クモノトス
   全国枢要ノ地ニシテ適当ナル代理店又ハ取引ナキトキハ、支店又ハ荷扱所ヲ置クモノトス
第四、本会社ハ第二回ノ株金払込ヲ終ル迄ハ、内地ニ於ケル鉄道積貨物ノ取扱ヲ主トスルモノトス
      資本金運用概算

  一金百弐拾五万円也        第一回払込金額
      内
   金弐拾万円也          貨物運賃立替資金
   金拾万円也           保証金及交互計算資金
   金七拾五万円也         荷為換資金
   金拾弐万円也          地所及家屋費
   金弐万円也           電話及什器費
   金参万五千円也         諸車及艀船設備費
   金壱万五千円也         代理店取引店設置費
   金壱万円也           設立費

      営業壱ケ年収支予算書

    (訂正前)
    四拾弐万八千六百円
  一金四拾万六千百円也       総収入額
      内訳
   金拾弐万五千円也        貸切扱貨物取扱手数料
   金参万円也           通常扱貨物取扱手数料
   金六万円也           交互計算手数料
   金弐万七千六百円也       荷馬車及艀収益
   金壱万五千円也         委托売買手数料
   金弐万壱千円也         貨物保管料
     (訂正前)
*    九万円(七十五万円ノ一割弐分)
   金六万七千五百円        荷為換資金及預金利息
   金六万円也           雑収入
*(欄外栄一加筆)
[九分以上ニ見積ルハ過当ナラン
  一金弐拾参万参千七百弐拾五円也  総支出額
      内訳
   金拾壱万五千円也        報酬給料及手当
   金参万円也           諸税金
   金弐万五千円也         通信及広告費
 - 第51巻 p.558 -ページ画像 
   金壱万弐千円也         家賃及地代
   金七千円也           諸車及艀船修繕費
   金九千百弐拾五円也       旅費
   金壱万五千円也         備消品費
   金五千円也           弁償金及貨物保険料
   金壱万五千六百円也       雑費
      損益計算書
  一金四拾万六千百円也       総収入
  一金弐拾参万参千七百弐拾五円也  総支出
     差引金拾七万二千三百七十五円也
      内
   金壱万円也           法定積立金
   金壱万円也           賞与金
   金拾弐万五千円也        配当金(年一割)
   金弐万七千参百七拾五円也    繰越金
  備考
   以上目論見書ハ東京市内ニ本社ノ外支店二ケ所、荷扱所五ケ所ヲ設置シ、大阪・横浜・小樽・門司ニ支店ヲ設置スルモノトシテ算出セリ


    大日本運送株式会社仮定款
      第一章 総則
第一条 当会社ハ日本運送株式会社《(大脱カ)》ト称ス
第二条 当会社ハ左ノ営業ヲ以テ目的トス
    一貨物運送業
    一貨物運送取扱業
    一本業ニ必要又ハ便利ノ附帯事業
第三条 当会社ハ本店ヲ東京市内ニ置キ、取締役会ノ決議ヲ以テ、支店・出張所・荷扱所又ハ代理店・取引店ヲ各地ニ置クモノトス
第四条 当会社資本総額ハ金五百万円トス
第五条 当会社ニ於テ権利義務ニ関スル主要ナル書類及会社ヲ代表スル行為ノ書類ニハ、必ス一定ノ社印ヲ押捺ス
第六条 当会社ノ公告ハ所轄裁判所ノ商業登記公告ヲ為ス新聞紙ヲ以テス
○下略


渋沢栄一 日記 明治四五年(DK510118k-0003)
第51巻 p.558-559 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治四五年       (渋沢子爵家所蔵)
三月六日 雨 寒
午前七時半起床入浴シテ朝飧ヲ食ス、後井口正之氏ノ来訪ニ接シテ、百話ノ事及運送会社ノ事ヲ談ス○中略 二時半再ヒ事務所ニ於テ各所ヘ書状ヲ裁ス、諸井恒平氏来リ、運送会社ノ事ヲ談ス○下略
三月七日 曇 寒
○上略
午後二時過鉄道院木下淑夫氏外一名来リテ外賓款待ノ方法ニ付談話ス
 - 第51巻 p.559 -ページ画像 
又運送ノ業務ニ関シテ種々談話ヲ交換ス


渋沢栄一書翰 井口正之宛(明治四五年)三月七日(DK510118k-0004)
第51巻 p.559 ページ画像

渋沢栄一書翰 井口正之宛(明治四五年)三月七日 (埋橋粂人氏所蔵)
拝啓 益御清適奉賀候、然者昨日御来訪之節御打合申上候運送会社之義ニ付、諸井恒平氏勧誘之事ハ、当日午後事務所ニ於て会談し書類も相渡し、同氏も充分了解せられ、近日金子君と相会し篤と其見込も承合申度と申居候、就而ハ貴兄より早々金子君へ御通知被下、諸井氏より会見被相望候ハヽ、可成早く御熟議被下候様御打合被成下度候、此段書中可得貴意如此御坐候 不宣
  三月七日                渋沢栄一
    井口盟兄坐下


渋沢栄一 日記 明治四五年(DK510118k-0005)
第51巻 p.559 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治四五年        (渋沢子爵家所蔵)
六月十三日 曇 暑
○上略
午飧後有楽町内務大臣官舎ニ抵リ、原大臣ニ面会シテ○中略 鉄道発着地ニ於ル小運送ニ関スル方法ノ事等ヲ談話ス○下略


渋沢栄一 日記 大正二年(DK510118k-0006)
第51巻 p.559 ページ画像

渋沢栄一 日記 大正二年         (渋沢子爵家所蔵)
一月十八日 晴 寒
午前七時起床入浴シテ朝飧ヲ食ス、後井口正之氏ノ来訪ニ接ス○中略 運送会社ノ事ヲ談ス○下略


集会日時通知表 大正五年(DK510118k-0007)
第51巻 p.559 ページ画像

集会日時通知表 大正五年         (渋沢子爵家所蔵)
七月十一日 火 午後三時半 運輸業者大会(帝国鉄道協会)


竜門雑誌 第五三一号・第七一―七四頁 昭和七年一二月 運送業に対する渋沢子爵の貢献 金子六蔵(DK510118k-0008)
第51巻 p.559-561 ページ画像

著作権保護期間中、著者没年不詳、および著作権調査中の著作物は、ウェブでの全文公開対象としておりません。
冊子版の『渋沢栄一伝記資料』をご参照ください。

〔参考〕運送店合同問題の解剖 覆面冠者著 第六―一二頁大正一五年九月刊(DK510118k-0009)
第51巻 p.561-563 ページ画像

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