デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正7年7月5日（1918年）

是日栄一、当農園理事加島敏郎ノ依頼ニ応ジ、当農園顧問トナル。爾後、屡々加島敏郎等ノ来訪ニ接シ、当農園ノ事業等ニツキ懇談ス。

青淵先生職任年表（未定稿）　昭和六年十二月調　竜門社編
　　　　　　　　　　　　　　　　竜門雑誌第五一九号別刷・第一九頁　昭和六年一二月刊
　　　　大正年代
年　　月
六　　春　―財団法人朝鮮扶植農園賛同―。大、七、七、―〃〃顧問―昭和六、一一。

加島敏郎回答　　　　　　　　　　　　　　　（財団法人竜門社所蔵）
拝復　御清栄之段奉賀候、陳者御照会之件左ニ御回答申上候
一、大正六年春、時ノ首相寺内伯爵ヨリ渋沢閣下ニ本園事業ヲ御照会被下テ御賛同ヲ得、爾来十数年間本園事業ノ上ニ特別ナル御配慮ト御同情ヲ賜ハレリ
一、同七年七月五日、本園評議員惣代トシテ窪田静太郎氏（行政裁判長官）ヨリノ依頼状ヲ小生携帯シ、本園顧問ノ御了諾ヲ得タリ
一、同六年十月、時ノ安達市養育院幹事来園セラレ、井の頭学校生徒中農業希望者ヲ本園ニ引受ケル事ヲ約ス
一、当時子爵ノ御希望モアリ養育院ノ年長者ヲ内地ニテ（千葉県内ニ農林省ヨリ土地下附ヲ受ケラレ、農業実習所ヲ創設セラル計画ト聞ク）農業ヲ見習ハシメ、而テ毎年多数生徒ヲ本園ヘ移動セシム事ヲ
 - 第56巻 p.657 -ページ画像 
協定セリ
　其后今ノ田中太郎氏トナリ、此計画ハ自然中止トナレリ
　閣下ハ多年朝鮮開発ニ御同情ヲ寄セラレ、内地人ニテ渡鮮シ、農業希望者ノ為メ、之レガ指導者トナリ後援スル団体ノ必要ヲ説カル、時ニハ東上セル際小生ヲ呼ハレテ御希望ヲ拝承セリ、更ニ進ンテ内鮮人ノ結婚ヲ奨励セラレタリ
　　昭和六年六月拾九日
　　　　　　　　慶尚北道達城郡解顔面撿沙洞
　　　　　　　　　財団法人朝鮮扶植農園理事
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加島敏郎印
　　　渋沢事務所
　　　　佐治殿
附記《（別筆書入レ）》。創立明治四十三年
財団法人認可。大正三年六月（印）《（佐治）》

渋沢栄一　日記　　大正八年　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
二月二十八日　晴　軽寒
○上略　加島敏郎氏来リ、朝鮮扶植農園ノ事ヲ談ス　○下略
　　　○中略。
六月二日　晴　暑
○上略　朝鮮扶植農園加島・小島二氏来話ス、安達憲忠氏来話ス　○下略
　　　○中略。
六月八日　曇　暑
○上略
加島敏郎外一人来リ、朝鮮扶植農園ノ事ヲ談ス　○下略

集会日時通知表　　大正八年　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
六月八日　日　午前八時　加島敏郎氏飛鳥山邸ニ来る約

渋沢栄一　日記　　大正八年　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
六月二十三日　　晴又雨　暑
○上略　扶植農園小島元吉氏来ル　○下略
　　　○中略。
七月五日　晴　暑
○上略
小島元吉氏来リ、扶植農園ノ事ヲ談ス　○下略

渋沢栄一　日記　　大正九年　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
三月二日　曇　寒
午前八時起床、洗面ノ儘ニテ朝飧ス、後、朝鮮扶植農園加島敏郎氏来話ス　○下略

渋沢栄一　日記　　大正一〇年　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
 - 第56巻 p.658 -ページ画像 
二月五日　晴　寒
○上略　加島敏郎氏モ来リテ朝鮮農園ノ事ヲ談ス
○下略
　　　○中略。
二月九日　晴　寒
○上略　加島敏郎氏来リ、朝鮮移民ノ事ヲ談ス　○下略

渋沢栄一　日記　　昭和二年　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
三月七日　晴　寒気昨ト同シ
○上略　加島敏郎氏来話ス　○下略

集会日時通知表　　昭和二年　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
十一月廿六日　土　午前九時加島敏郎氏来約（アスカ山）