デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

補遺・追補

1章 補遺
節 [--]
款 [--] 7. 国際通信株式会社
〔第三編 第一部 第六章学術及ビ其他ノ文化事業 第五節新聞・雑誌・通信・放送〕
■綱文

第56巻 p.671-674(DK560152k) ページ画像

大正13年3月12日(1924年)

是日、東京銀行集会所ニ於テ、当会社協議会開カレ、事業発展ノタメ増資ヲ内定ス。栄一、之ニ与ル。右増資ノ件ハ、四月一日東京銀行集会所ニ於テ開カレタル、当会社臨時株主総会ニ於テ議決セラル。


■資料

国際通信社関係書類(DK560152k-0001)
第56巻 p.671-672 ページ画像

国際通信社関係書類            (渋沢子爵家所蔵)
  大正十三年二月廿七日          樺山愛輔
    渋沢子爵閣下
拝啓 陳者先般拝趨の砌りには種々御高配に預り難有御礼申上候、其節御願申上候国際通信社協議会の件は、来る三月三日開催の事に御配慮相煩申候処、岩永専務儀目下京阪地方に旅行中にて、右期日迄には
 - 第56巻 p.672 -ページ画像 
準備相整ひ難く候に付、甚だ乍勝手、追て再び拝趨御都合御伺申上候迄、右協議会開催の儀御延期御承諾被下度御願申上候、猶其節御申付の閣下御名義を以て発送致すべき書面の文案貴覧に供し申候、就ては可然御訂正の上何分の御指図賜はり度候、猶案文の決定に関し御手数を省略致す為め、若し両三日中に訂正方御指図無之節は幸に閣下の御承認を得候ものと見做し、直に印刷に附し申すべく候間、不悪御含み置き被下度候、先は右協議会期日延期御願旁々貴意を得申候 敬具


国際通信社関係書類(DK560152k-0002)
第56巻 p.672 ページ画像

国際通信社関係書類            (渋沢子爵家所蔵)
拝啓 益々御清祥の段奉賀候、陳者大正三年我国の為め有力なる対外的通信機関設立の必要を感じ、同志諸賢の御賛同を得て国際通信社を創設仕候以来玆に十箇年、幸に各位の熱心なる御後援に依り、同社の事業も逐年発展を遂げ漸く今日の基礎を確立仕候、然る処従来同社の経営一切を委任致居候ジヨン・ラツセル・ケネデー氏は、昨年十月限り引退し、次で翌十一月ロイテル社との契約を更新致候結果、同社は愈々日本人経営の下に世界列強の各代表的通信社の班に伍し、将に其の発展の第二期に入らんとする運びに立到り申候、此の機会に於て、同社将来の経営方針、事業計画等に関し協議会開催可致趣に有之、右は極めて時宜を得たる催しと存候、小生も同社の事業に対しては出来得る限りの援助を与へ度き考に御座候、幸に各位に於かせられても、同社をして所期の目的を達成せしめんが為め充分の御後援を賜らば、幸甚至極に奉存候、此段貴意を得申候 敬具
  大正十三年  月  日
                   子爵 渋沢栄一
右《(別筆)》ハ国際通信社樺山愛輔伯爵ヨリ提出セラレタル原案ニシテ、子爵一覧之上全然同意セラレ、大正十三年二月二十九日其旨同伯爵ニ申通シタルモノヽ写ナリ
   ○右ハ「翌十一月」ヲ「翌々十二月」ト改メ三月四日付ニテ発送セラレタリ。


国際通信社関係書類(DK560152k-0003)
第56巻 p.672-673 ページ画像

国際通信社関係書類            (渋沢子爵家所蔵)
  大正十三年三月五日           岩永裕吉
    渋沢子爵閣下
拝啓 陳者先般来一方ならざる御高配相煩候国際通信社協議会の件に関し、各株主其の他気付の方面に対し別紙の通り案内状差出置候間何分宜敷御願申上候
(別紙)
謹啓 益々御清栄の段奉慶賀候、陳者大正三年三月、渋沢子爵を始め各位の熱心なる御後援に依り、我国唯一の対外的通信機関として当国際通信社を創設仕候以来、玆に十年の星霜を相重ね申候、其の間当社の事業は幾多の浮沈曲折を経申候へ共、幸にして各位不断の御同情と御援助とに依り、其の基礎漸く鞏固と相成、事業の成績も相応に認むべきもの有之候次第、邦家の為め御同慶至極に奉存候、然る処従来当社経営の衝に当り居候総支配人ジヨン・ラツセル・ケネデー氏は、昨年十月限り引退致候結果当社は全然日本人の手に依つて経営致すこと
 - 第56巻 p.673 -ページ画像 
と相成、次で昨年十二月ロイテル社との契約更新の結果、当社は愈々世界列強の各代表的通信社の班に伍するを得、今や将に其の発展の第二期に入らんとするの運びに立到り申候。就ては此の機会に於て当社過去の事業に就き御報告申上候と共に、当社将来の経営方針、事業計画等に関しても篤と御協議申上度儀有之候間、来る三月十二日午后零時半銀行集会所に於て右協議会相催度、御多用中甚だ恐縮には候へ共御繰合せ御出席下され候はゞ幸甚の至りに奉存候、先は右貴意を得度如斯御座候 敬具
  大正十三年三月四日
               国際通信株式会社《(ゴム印)》
                取締役社長 樺山愛輔


集会日時通知表 大正一三年(DK560152k-0004)
第56巻 p.673 ページ画像

集会日時通知表  大正一三年       (渋沢子爵家所蔵)
三月十二日 水 零時半 国際通信社協議会(銀行クラブ)


国際通信株式会社株主書類(DK560152k-0005)
第56巻 p.673 ページ画像

国際通信株式会社株主書類         (渋沢子爵家所蔵)
備考 大正十三年三月十二日銀行倶楽部ニ於テ協議会アリ、席上事業発展ノ方法トシテ資本金ヲ更ニ弐十万円増加スルコトヽナリ、内拾万円ハ現在株主ニ引受ヲ請ヒ、拾万円ヲ新規株主ヨリ引受ケヲ請フコトニ議決シタリ、而シテ同族会社トシテハ、金五千円(現在引受ト同金額)ヲ引受クルコトヽシタルヲ以テ心得置クベシ、又第一銀行ニテモ現在引受ノ金額丈ケ新ニ引受ケラルヽ様話シ置クベシト、子爵ヨリ談話アリタリ         一三、三、一四明六
   ○右ハ謄写版刷国際通信株式会社「収支摘要」ノ欄外ニ記サレタル増田明六ノ覚書ナリ。


国際通信社関係書類(DK560152k-0006)
第56巻 p.673-674 ページ画像

国際通信社関係書類            (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
拝啓 陳者去ル四月壱日東京銀行集会所ニ於テ開催仕候当社臨時株主総会ニ提出ノ議案タル資本金ノ増加及其方法並ニ定款変更ノ儀ハ、左記ノ通リ可決致候間左様御承知相成度、就テハ新株引受申込事項御承認ノ上、同封致置候別紙申込証 ○略ス弐通ニ夫夫引受株数・金額等御記入記名捺印ノ上、四月二十五日迄ニ当社ニ到達候様御廻送相煩度、此段得貴意候也
             東京市麹町区内幸町壱丁目五番地
  大正拾参年四月五日《(手書)》   国際通信株式会社
                取締役社長 樺山愛輔
    子爵 渋沢栄一殿《(宛名手書)》

    臨時株主総会可決事項
      増資ノ件
一、当社ノ資本金ヲ更ニ金弐拾万円増加シテ、資本金参拾万円トナスコト
一、増加資本金弐拾万円ノ株式募集及割当方法ハ左ノ如シ
 - 第56巻 p.674 -ページ画像 
  (イ)新株式弐拾万円ニ対スル株式ハ此ヲ優先株トシ、優先株主ハ利益ヲ配当スル毎ニ普通株主ニ優先シテ配当ヲ受クルモノトス、但其優先シテ配当ヲ受クヘキ額ハ年五分ニ相当スル金額ヲ超ユルコトヲ得サルモノトス
  (ロ)現在株式壱株ニ対シ少クトモ新株壱株ノ割合ヲ以テ現在株主ニ引受ノ権利ヲ附与スルモノトス
  (ハ)旧株主ノ引受ケサル優先株ニ付テハ一般募集ノ方法ニ依ルモノトス
  (ニ)新株式第壱回ノ払込金ハ壱株ニ付金弐拾五円トスルコト
  (ホ)新株式ノ申込及払込年月日並ニ申込及払込場所及株数ノ割当其他募集ニ関スル一切ノ事項ハ、取締役ニ一任スルモノトス
      定款変更ノ件
一、第参条当会社ノ資本ハ「金拾万円」トアルヲ「金参拾万円」ト改正スルコト
一、第六条当会社ノ株式ハ「弐千株」トアルヲ「六十株《(六千株)》」ト改正スルコト
  又第六条ニ左ノ但書ヲ加フ
   但株式ノ内四千株ハ優先株トシ、優先株主ハ利益ヲ配当スル毎ニ普通株主ニ優先シテ配当ヲ受クルモノトス
    但其優先シテ配当ヲ受クヘキ額ハ年五分ニ相当スル金額ヲ超ユルコトヲ得サルモノトス

    新株式引受申込注意事項
一、申込方法 大正拾参年四月壱日現在ノ株主ニ於テハ、其所有株壱株ニ付少クトモ新株壱株ノ割合ヲ以テ御引受相成リタキコト、但旧株主ノ引受ナキ新株ハ取締役ニ於テ一般希望者ヨリ之ヲ募集スルコト
一、申込場所 東京市麹町区内幸町壱丁目五番地 国際通信株式会社
一、申込期限 大正拾参年四月弐拾五日
一、株式申込証 株式申込証ハ手続上弐通ヲ要スヘキニ付、弐通トモ同一ノ記入ヲ為シ御記名捺印ノコト
一、印章   旧株主ニ於テハ、株式申込証ニ押捺サルヽ印章ハ予テ当社ニ御差出ノ印鑑ト同一ノモノタルコト
       旧株主以外ノ申込人ハ、株式申込証ト共ニ同封印鑑用紙弐葉ニ御署名押捺ノ上御提出相成リタキコト
一、株券種類 新株ハ拾株券トナスコト