デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

4章 道徳・宗教
2節 神社
5款 財団法人明治神宮奉賛会
■綱文

第41巻 p.543-550(DK410107k) ページ画像

大正3年12月14日(1914年)

是日栄一、阪谷芳郎・中野武営等ト東京商業会議所ニ会シ、神宮御造営奉賛有志委員会ヲ解散シ、新タニ全国民ニヨル神宮外苑ノ造営・奉献ヲ目的トスル明治神宮奉賛創立準備委員会ヲ組織ス。栄一準備委員長ニ推サル。

翌四年五月、趣意書及ビ規約ヲ発表シ、六月十四日会長ニ徳川家達ヲ推シ、同月十七日総裁ニ伏見宮貞愛親王ヲ奉戴ス。九月六日、総裁宮ヨリ副総裁以下役員ノ依嘱アリ。栄一副会長ヲ嘱託セラル。斯クテ当奉賛会ノ成立ヲ見タルヲ以テ、九月十日創立準備委員会ヲ解ク。


■資料

竜門雑誌 第三一九号・第四五頁大正三年一二月 明治神宮奉賛会(DK410107k-0001)
第41巻 p.543 ページ画像

竜門雑誌 第三一九号・第四五頁大正三年一二月
    ○明治神宮奉賛会
青淵先生・阪谷男爵・中野武営氏其他東京市有志者の発起に係る明治神宮奉祀請願会は、既に予定の目的を達したるを以て、今回一応之を解散すると同時に、更に明治神宮奉賛会なるものを設立するの計画にて、前記三氏準備委員として、本月十四日更に東京商業会議所にて会合を催し、予算其他の件に就き協議したる由なるが、右は同神宮外苑の設備一切を全国民の奉献に依り御造営申上げん方針にて、其の予算は約三百万円の予定を以て各府県知事にも寄附金募集方を委託する筈なりと


竜門雑誌 第三二〇号・第八五頁大正四年一月 ○明治神宮奉賛会(DK410107k-0002)
第41巻 p.543 ページ画像

竜門雑誌 第三二〇号・第八五頁大正四年一月
    ○明治神宮奉賛会
青淵先生・阪谷男爵・中野武営氏其他東京市の有志発起に係る明治神宮奉祀請願会は其目的を達したるに付き之を解散し、更に明治神宮奉賛会を設立し、今後一般的のものとし、経費等も広く全国に募り、奉賛の誠意を披瀝する事とし、更に前記三氏を委員として夫々協議中なりしが、昨年十二月十四日午前十時より各実業家・東京府会議員並に同市会議員等東京商業会議所に参集し、今後の運動方法に関して凝議する所ありたり、先づ青淵先生より神宮奉祀請願会の今日迄の経過を報告し、次に井上神社局長は今期議会に神宮御造営費を計上せし事より、内苑は内務省に於て造営し、外苑は一般国民の希望に依り、之れを奉賛会に於て造営し、永く明治天皇の御盛徳を記念し奉らん計画にて、社殿等の結構は単に神社としてのみならず、明治天皇の頌徳を意味して設計せりと説明し、正午散会せる由
   ○右ニ明治神宮奉祀請願会トアルハ明治神宮御造営奉賛有志委員会ヲ云フ。
 - 第41巻 p.544 -ページ画像 


明治神宮御造営ノ由来 阪谷芳郎述 第九―一〇頁昭和一二年四月刊(DK410107k-0003)
第41巻 p.544 ページ画像

明治神宮御造営ノ由来 阪谷芳郎述 第九―一〇頁昭和一二年四月刊
○上略
 前ニ述ベタ如ク、神社建設ハ国営トナルコトニ決シタルヲ以テ、東京ノ有志委員会ハ更ニ議ヲ尽シ、奉賛会ヲ創立シテ全国ヨリ浄財ヲ集メ、天皇ノ為メ一大記念事業トシテ、旧青山練兵場跡約拾五万坪ノ地ニ神苑ヲ作リ、之ヲ明治神宮ニ奉献スルノ議ヲ決シ、其ノ筋ニ請願ス。大正三年十一月十六日、大隈内務大臣ヨリ外苑経営認可ニ関スル通達ニ接シタルヲ以テ、同年十二月十四日渋沢委員長ヨリ既往ノ経過ヲ報告シ、従来ノ委員会ヲ解散シ、即日奉賛会創立準備委員会ヲ設ケ調査ニ着手シ、翌四年六月十日復申書ヲ内務大臣ニ提出、同月十四日明治神宮奉賛会ノ成立ヲ告ゲ、公爵徳川家達ヲ会長ニ推シ、十七日伏見宮貞愛親王殿下ヲ総裁ニ奉戴ス○中略
  昭和五年十一月一日明治神宮御鎮座十年記念ノ為メ放送
   明治神宮奉賛会副会長兼理事長 男爵阪谷芳郎 謹話筆記


青淵先生公私履歴台帳(DK410107k-0004)
第41巻 p.544 ページ画像

青淵先生公私履歴台帳         (渋沢子爵家所蔵)
一明治神宮奉賛会準備委員長 四年○大正一月 四年九月解散
○中略
一明治神宮奉賛会副会長 四年九月


中外商業新報 第一〇三二三号大正四年一月一七日 ○神宮奉斎会委員会(DK410107k-0005)
第41巻 p.544 ページ画像

中外商業新報 第一〇三二三号大正四年一月一七日
    ○神宮奉斎会委員会
神宮奉斎会にては十六日午後二時より東京商業会議所に於て左記の諸氏会合し、神宮奉斎上に就き種々協議し、結局朝吹英二・三村君平・早川千吉郎・角田真平・肥塚竜・大橋新太郎の七氏に万事を委託して四時半散会
 渋沢栄一・辻新次・阪谷芳郎・朝吹英二・池田謙三・早川千吉郎・三村君平・中野武営・志村源太郎・根津嘉一郎・和田豊治・肥塚竜・柿沼谷蔵・安田善三郎・松方巌・福原有信・大橋新太郎・杉原栄三郎・角田真平・星野錫・辰沢延次郎・井上友一・伊東忠太


渋沢栄一 日記 大正四年(DK410107k-0006)
第41巻 p.544-546 ページ画像

渋沢栄一 日記 大正四年       (渋沢子爵家所蔵)
一月十六日 天気朗晴ナレトモ寒威凛烈ナリ
○上略 午後二時商業会議所ニ抵リ、明治神宮奉賛会準備委員会ヲ開キ、委員七名ヲ指名ス○下略
   ○中略。
一月十九日 朝少ク曇ル 寒威強シ
○上略 午前十時商業会議所ニ抵リ、神宮奉賛会準備委員会ヲ開キ、趣意書・規程ヲ議ス、明後日ヲ以テ再ヒ開会ノ事ヲ約ス
○下略
   ○中略。
一月廿一日 晴 朝来寒威少ク弛ムヲ覚フ
○上略 三時商業会議所ニ於テ神宮奉賛会設立準備員諸氏ト会シテ、規程
 - 第41巻 p.545 -ページ画像 
其他ノ手続ヲ協議ス、明日総理官舎ニ大浦大臣ト会シ、明後日出京ノ地方官諸氏ト会合ノ事ヲ井上氏ト協議ス○下略
一月廿二日 半晴
○上略 午後一時半総理大臣官舎ニ抵リ、大浦内務大臣ニ面会シテ明日ノ地方官会議ニ於テ明治神宮奉賛会ノ事ヲ各知事ニ依頼スヘキ事ヲ協議ス○下略
一月廿三日 曇午後ヨリ小雪
○上略 一時半内務省ニ抵リ、地方官会議席ニ出席シテ、神宮奉賛会設立ニ付各地方ヨリ援助ヲ乞フ旨ヲ述ブ○下略
   ○中略。
三月二日 晴
○上略 午前九時半代々木明治神宮建造ノ土地ニ抵リ準備委員一同ト共ニ実地ヲ一覧ス、井上友一・伊東忠太二氏案内セラル、畢テ茶菓ヲ饗シ種々ノ協議ヲ為ス、正午一同東京商業会議所ニ抵リ午飧シ、後奉賛会開設ニ付テ其順序ヲ協議シ、趣意書・規程及其他ノ書類ヲ議決ス○下略
   ○中略。
三月六日 晴
○上略 三時阪谷・中野二氏ト共ニ大浦内務大臣官舎ニ抵リ、明治神宮奉賛会設立ニ付発起人其他選定ノ件ニ付種々意見ヲ陳述ス
○下略
   ○中略。
四月十六日 晴
○上略 午後一時内務省ニ抵リ大浦大臣ト会話ス、更ニ阪谷・中野二氏ト共ニ内務省ニ開カレタル地方官会議席ニ出席シ、明治神宮奉賛会設立ノ事ニ付各地方官ニ依頼ノ演説ヲ為ス○下略
   ○中略。
五月八日 半晴
○上略 午飧後商業会議所ニ抵リ、明治神宮奉賛会ノ準備ヲ議ス○下略
   ○中略。
五月十五日 晴
○上略 午前九時商業会議所ニ抵リ、明治神宮奉賛会ノ準備委員会ヲ開キ委員長トシテ要件ヲ議決セシム、会スル者二十名許リナリ○下略
   ○中略。
五月卅一日 晴
○上略 午前十時東京商業会議所ニ抵リ、明治神宮奉賛会ノ事ヲ協議ス、阪谷・中野・井上局長来会ス○下略
六月一日 雨故寒冷ヲ覚フ
○上略 十二時半頃貴族院大臣室ニ抵リ、井上神社局長ト共ニ大隈総理大臣ニ会見シ、神宮奉賛会発起ニ付種々協議ス○下略
   ○中略。
六月八日 曇夕方ヨリ雨
○上略 午後二時宮内省ニ抵リ馬場三郎氏ト会見シテ、神宮奉賛会ノ事ニ付伏見宮殿下奉戴ノ事ヲ協議ス○下略
   ○中略。
 - 第41巻 p.546 -ページ画像 
六月十日 雨
○上略 午前九時東京商業会議所ニ抵リ、明治神宮奉賛会ノ事ヲ協議ス、阪谷・中野・井上氏等ト意見ヲ交換ス○下略
   ○中略。
六月十二日 雨
○上略 午前九時半千駄ケ谷徳川公爵ヲ訪ヘ、神宮奉賛会ノ事ヲ談ス○下略
   ○中略。
六月十四日 曇
○上略 正午伏見宮御邸ニ抵リ、午飧会ニ列席ス○中略
午前九時明治神宮奉賛会ノ件ニ付東京商業会議所ニ於テ協議会ヲ開ク
   ○中略。
六月廿一日 晴 暑気強シ
○上略 午後三時商業会議所ニ抵リ、明治神宮奉賛会寄附金ノ件ニ付米国在住ノ同胞ニ勧誘ノ手続ヲ協議ス、藤山雷太氏来リ話ス○下略
   ○中略。
七月廿九日 曇
○上略 四時華族会館ニ抵リ、明治神宮奉賛会準備委員会ニ出席ス、徳川公爵・阪谷・中野・奥田其他ノ諸氏ト会議ス○下略


竜門雑誌 第三二一号・第六三頁大正四年二月 明治神宮奉賛会(DK410107k-0007)
第41巻 p.546 ページ画像

竜門雑誌 第三二一号・第六三頁大正四年二月
    明治神宮奉賛会
明治神宮奉賛会準備委員会は、一月十九日午前十時より東京商業会議所に於て開会、委員長青淵先生以下各特別委員出席、明治神宮奉賛会趣旨書並に規則書等に付き慎重審議を重ねたるが、未だ具体的決定を見るに至らず、更めて委員会を開くことゝなり、同零時半散会し、続て同廿一日午後二時より同所にて開会したり。当日の出席者は青淵先生・阪谷男爵・朝吹英二・三村君平・大橋新太郎・肥塚竜・根津嘉一郎・角田真平・井上神社局長諸氏にて、同会の趣意書及規則書に関し逐条審議を為し、大体原案通り決定、更に次回の会議に於て確定することゝして散会せる由


竜門雑誌 第三二二号・第八四―八五頁大正四年三月 ○明治神宮奉賛会委員会(DK410107k-0008)
第41巻 p.546 ページ画像

竜門雑誌 第三二二号・第八四―八五頁大正四年三月
○明治神宮奉賛会委員会 青淵先生始め明治神宮奉賛会創立委員諸氏は、三月二日午前九時豊多摩郡代々木御料林地内御殿に参集し、明治神宮御造営地域を拝観し、帰路外苑予定地を一見したる後、午後一時より東京商業会議所に於て委員会を開き、踏査に対する意見を交換したりとなり


竜門雑誌 第三二四号・第五九頁大正四年五月 ○神宮奉賛会協議会(DK410107k-0009)
第41巻 p.546 ページ画像

竜門雑誌 第三二四号・第五九頁大正四年五月
○神宮奉賛会協議会 明治神宮奉賛会にては五月八日午後一時より、東京商業会議所に委員会を開き、青淵先生・阪谷男・中野武営・安藤東京市内記課長・井上内務省神社局長の諸氏出席、明治神宮外苑設備に関し種々協議する所ありし由

 - 第41巻 p.547 -ページ画像 

竜門雑誌 第三二五号・第六五頁大正四年六月 ○明治神宮奉賛会創立(DK410107k-0010)
第41巻 p.547 ページ画像

竜門雑誌 第三二五号・第六五頁大正四年六月
○明治神宮奉賛会創立 明治神宮御造営御治定相成りたるを以て愈々明治神宮奉賛会を組織することゝ相成り同創立準備委員長たる青淵先生には五月二十日全国各地の各階級に亘る代表者約八千名の人々に対し「明治神宮奉賛会趣意書、明治神宮奉賛会規程、明治神宮外苑計画考案」の印刷物に勧誘状を添へて配付したる由なるが尚ほ勧誘漏れの向にても有志の士は進で発起人たることを得べく、趣意書等は東京商業会議所に申込み次第直に之を送付する筈なりといふ。右奉賛会規程の要領は左の如し。○規定後掲ニツキ略ス


中外商業新報 第一〇四四七号大正四年五月二一日 ○神宮奉賛会規定(DK410107k-0011)
第41巻 p.547 ページ画像

中外商業新報 第一〇四四七号大正四年五月二一日
    ○神宮奉賛会規定
渋沢男を創立準備委員長に戴く明治神宮奉賛会は、二十日付を以て全国各階級の代表者八千名に対し規程書を発送せり、六月十日までに回答を取纏め、総裁に宮殿下を煩はし夫々事務の進捗を計る筈也と


明治神宮奉賛会通信 第一号・第一―八頁大正五年一月 明治神宮奉賛会趣意書(DK410107k-0012)
第41巻 p.547-548 ページ画像

明治神宮奉賛会通信 第一号・第一―八頁大正五年一月
    明治神宮奉賛会趣意書
恭シク惟ルニ
明治天皇内ハ維新ノ宏謨ヲ決シ、王政ヲ古ニ復シ、憲法ヲ定メ庶政ヲ革メ、外ハ列国トノ交ヲ厚クシ、皇威ヲ八紘ニ張リ開国進取ノ国是ヲ実ニシ、帝国ノ光輝ヲ発揚シ、臣民ノ福利ヲ増進シ以テ列聖ノ遺業ヲ恢弘シ給フ、盛徳大業前古ニ超越シ、中外皆其ノ恩頼ヲ仰ク
昭憲皇太后坤徳至高、聖業ヲ九重ノ深キニ翼ケ、仁風ヲ四海ノ広キニ敷キ給ヒ、博愛慈恵ノ施設、文芸美術ノ事業ニ至ルマテ、総テ庇奨ヲ蒙ラサルナク、聖沢恵化深ク人心ニ銘ス、是ヲ以テ 先帝登遐ノ事アルヤ、期セスシテ神宮奉祀ノ悃願ヲナス者所在相踵キ、帝国議会モ亦忠誠ヲ捧ケテ建議ヲ提出シ、請願ト併セテ之ヲ政府ニ致セリ
聖上陛下大孝至徳、深ク国民景仰ノ衷情ヲ容レサセ給ヒ、曩ニ神宮奉祀ノ儀ヲ御治定アラセラレ、尋テ 皇太后ノ晏駕ニ会シテ更ニ合祀ノ事ヲ定メ給ヘリ、政府乃チ 聖旨ヲ奉体シテ之カ計画ヲ立テ、議会ハ両院共ニ満場一致ヲ以テ之ヲ協賛シ、用度支弁ノ事既ニ決シテ、当局ハ今方ニ拮据造営ノ事務ニ鞅掌シツヽアリ
顧ミレハ我等ハ明治ノ盛代ニ生育シテ、斉シク雨露ノ恩沢ニ浴シ、常ニ 宝算ノ無疆ヲ祈リ奉リシニ、不幸ニシテ諒闇ニ継ク《(ニ脱カ)》諒闇ヲ以テシ悲傷極リ罔クシテ追慕禁シ難ク、欽仰ノ情転タ深クシテ報効ノ念愈々切ナリ
是ニ於テ某等敢テ自カラ揣ラス、同志胥謀リテ明治神宮奉賛会ヲ組織シ、頌徳感恩ノ微意ヲ以テ広ク献資ヲ募リ、之ニ由リテ神宮ノ外苑ヲ経営シ、内苑ト相俟テ宮域ノ規摸ヲ大成セムコトヲ期ス、冀クハ普ク大方ノ賛襄ヲ得テ此事ヲ成就シ、上ハ以テ御追孝ノ叡旨ニ副ヒ奉リ、下ハ以テ国民忠誠ノ微衷ヲ表スルアランコトヲ
  大正四年五月

 - 第41巻 p.548 -ページ画像 
    明治神宮奉賛会規程
第一条 本会ハ明治神宮奉賛会ト称ス
第二条 本会ハ明治神宮外苑ヲ造設奉献スルヲ以テ目的トス
第三条 本会ノ事務所ハ東京ニ置キ必要ニ応シ支部ヲ置クコトヲ得
第四条 会員ヲ分チテ左ノ四種トス
  一名誉会員
   金五千円以上ヲ出金スル者、又ハ本会ノ為メ特ニ功労顕著ナリト認メ理事会ノ議決ニ依リ推薦シタル者
  一有功会員
   金壱千円以上ヲ出金スル者、又ハ本会ノ為メ功労顕著ナリト認メ理事会ノ議決ニ依リ推薦シタル者
  一特別会員
   金弐百円以上ヲ出金スル者、又ハ本会ノ為メ功労アリト認メ理事会ノ議決ニ依リ推薦シタル者
  一過常会員
   金拾円以上ヲ出金スル者
第五条 拾円未満ノ出金者ハ之ヲ賛助員トス
   ○第六条・第七条略ス。
第八条 本会ハ皇族ヲ総裁ニ奉戴ス
  副総裁・顧問各若干名ヲ置キ、総裁之ヲ嘱託ス
第九条 本会ニ会長一名、副会長・理事・会計監督・評議員各若干名ヲ置ク
  会長・副会長ハ総裁之ヲ嘱託ス
  理事・会計監督及評議員ハ会長ノ推薦ニ依リ総裁之ヲ嘱託ス
   ○第十条ヨリ第十二条マデ略ス。
      附則
第十三条 第九条ニ依リ総裁ニ嘱託セラルヽ迄ノ会長ハ創立準備委員会ニ於テ之ヲ推薦ス


東京日日新聞 第一三八五四号大正四年六月一日 奉賛会委員会(DK410107k-0013)
第41巻 p.548 ページ画像

東京日日新聞 第一三八五四号大正四年六月一日
    奉賛会委員会
明治神宮奉賛会特別委員渋沢・中野・阪谷・井上の諸氏は、卅一日午後二時より東京商業会議所に会合し、外苑御造営の準備事項に関し協議を為し、尚同会総裁伏見宮殿下の奉戴式は陛下より御勅許あらせらるゝを待ち、来月中旬頃を以て行ふべき旨を申合せ散会せり


明治神宮外苑志 明治神宮奉賛会編 第一―五頁昭和一二年八月刊(DK410107k-0014)
第41巻 p.548-549 ページ画像

明治神宮外苑志 明治神宮奉賛会編 第一―五頁昭和一二年八月刊
  第一篇 造営
    第一章 明治神宮奉賛会の創立
      第一節 趣旨
○上略 大正四年五月内務省告示を以て東京府下代々幡村大字代々木に明治神宮の社殿を建設し、明治天皇・昭憲皇太后の二柱を祭祀し、社格を官幣大社に列せらるゝ旨を仰出され、第三十五回帝国議会満場一致の協賛を得、国費を以て奉建することに決し、是歳四月、明治神宮造
 - 第41巻 p.549 -ページ画像 
営局は設置せられたり。
 神宮の御造営は国費を以て奉建することになりしを以て、全国民の献資に依りて外苑を経営し、内苑と相待ちて神域の荘厳宏壮を期せんとし、明治神宮奉賛会創立の議起り、準備委員として子爵三島弥太郎・男爵渋沢栄一・男爵近藤廉平・男爵辻新次・中野武営・豊川良平・朝吹英二・大倉喜八郎・志村源太郎・古河虎之助・池田謙三・三村君平・根津嘉一郎・和田豊治・肥塚竜・柿沼谷蔵・辰沢延次郎・早川千吉郎・安田善三郎・松方巌・福原有信・大橋新太郎・関直彦・杉原栄三郎・角田真平・星野錫の諸氏を挙げ、渋沢栄一を委員長に推薦し、全国に渉りて発企人七千余名、発企協賛者を合せて八千六百余名を得、地を
 大行天皇が屡々観兵式を親閲し給へる由緒深き処なりしのみならず諒闇の日、葬場殿の在りし思慕最も切なる青山練兵場に卜し、当路者の許可を得て外苑に充つることゝし、五月、明治神宮奉賛会趣意書及外苑計画考案を発表し、世上の協賛を求めたり。
○中略
六月、伏見宮貞愛親王を総裁に奉戴す。九月、総裁宮より公爵山県有朋・侯爵松方正義の二氏を副総裁に、公爵大山巌・公爵徳大寺実則・伯爵東郷平八郎・伯爵大隈重信・伯爵土方久元・宮内大臣男爵波多野敬直・内務大臣法学博士一木喜徳郎の七氏を顧問に、公爵徳川家達を会長に、男爵渋沢栄一・法学博士男爵阪谷芳郎・男爵三井八郎右衛門・中野武営の三氏《(四)》を副会長に、法学博士井上友一○中略の二十七氏を理事に、大倉喜八郎を会計監督に御嘱託あり。
理事中、大橋新太郎・柿沼谷蔵・朝吹英二・木村久寿弥太を常務となす。其の専ら実務に当りたるものは、山田新一郎、後に水上浩躬なり又更に各府県の官公職を奉ずるもの、富豪及名望家及土地所有者の中より四百八十二名を挙げて評議員に御嘱託あり。是に至りて明治神宮奉賛会は成立せり。
○下略
   ○栄一副会長トシテノ在任歿年ニ至ル。


明治神宮奉賛会通信 第一号・第七―八頁大正五年一月 経過報告(DK410107k-0015)
第41巻 p.549-550 ページ画像

明治神宮奉賛会通信 第一号・第七―八頁大正五年一月
    経過報告
○大正三年十一月十六日 大隈内務大臣ヨリ有志委員総代ニ対シ、外苑経営進捗方認可ノ御示達アリ
○同   十二月十四日 従来ノ有志委員会ヲ解散シ、更ニ明治神宮奉賛会発企人会ヲ開キ、創立準備委員二十七名ヲ選定ス
○同   十二月十九日 明治神宮奉建予算帝国議会ヲ通過シ、同月二十九日発布セラル
○大正四年 五月一日  明治神宮造営局設置セラル
○同    六月十四日 明治神宮奉賛会創立準備委員会ニ於テ公爵徳川家達ヲ会長ニ推選ス、本会ハ玆ニ成立ヲ告ケタルモ幹部職員ノ託嘱未タ成ラサルヲ以テ事務ハ従前ノマヽ創立準備委員之ヲ
 - 第41巻 p.550 -ページ画像 
担任ス、同日マテノ本会発企人総数約七千余人ナリ
○同    六月十七日 伏見宮殿下ヲ本会総裁ニ奉戴ノ御裁可アリ
○同    九月六日  総裁宮殿下ヨリ本会副総裁・顧問・会長・副会長・理事・会計監督御嘱託アリ
○同    九月十日  創立準備委員ハ事務一切ヲ本会ニ引継キ解散ス


各個別青淵先生関係事業年表(DK410107k-0016)
第41巻 p.550 ページ画像

各個別青淵先生関係事業年表         (渋沢子爵家所蔵)
    明治神宮奉賛会
 大正三年十二月
神宮ハ政府ニ於テ奉建スルコトト決定シタルヲ以テ、青淵先生ガ主トシテ尽力中ナリシ神宮建設委員会ハ解散シ、新ニ外苑建設ノタメ、明治神宮奉賛会ヲ組織スルコトヲ協議ス
 大正四年三月二日
青淵先生初メ奉賛会創立委員ハ代々木御料地内御殿ニ集リ神宮御造営地ヲ拝観シ、帰路外苑予定地ヲ見ル
 大正四年五月二十日
奉賛会創立スルコトニ決シ、全国ノ代表者八千名ノ人ニ趣意書等ノ印刷物並ニ勧誘状ヲ配付ス
 大正四年六月二十一日
在米邦人正田伊三郎等数人ハ在京中トテ、青淵先生ニ会見シテ外苑建設ニ醵金ヲ申出タ
 大正四年九月八日
奉賛会創立ヲ協議シ、総裁ニ伏見宮貞愛親王ヲ仰グコトトナル、青淵先生ハ副会長ヲ命ゼラルルコトニ内定
 大正四年九月二十七日
役員決定
 大正六年六月末
六年一杯ニテ締切リタル献金額ハ七百万円ニ達シ、予定額四百五十万円ヲ超過スルコト二百五十万円デアル、絵画館ノ建設ヲ計画
 大正七年六月一日
神宮外苑地鎮祭ヲ行フ
   ○栄一ノ副会長ニ嘱託セラレタル日ヲ前掲「明治神宮奉賛会通信」ニハ大正四年九月六日トナシ、右掲資料ニハ九月八日ニ「内定」トナス。綱文ニハ九月六日ヲ採レリ。


竜門雑誌 第三二六号・第七〇頁大正四年七月 ○明治神宮と在米邦人(DK410107k-0017)
第41巻 p.550 ページ画像

竜門雑誌 第三二六号・第七〇頁大正四年七月
○明治神宮と在米邦人 北米サクラメント市在留の法学士正田伊三郎氏外数名は、六月廿一日午後二時より東京商業会議所に於て、明治神宮奉賛会委員青淵先生・阪谷男・中野武営三氏と会見し、在米邦人の神宮外苑建設費の一部負担希望の件に関し種々協議したる由なるが、多分約一千坪の土地を以て同胞の献納林に充つることとし、其寄附金額は在米邦人約一日分の労銀を標準とせらるゝならんといふ。