デジタル版「実験論語処世談」[55a](補遺) / 渋沢栄一
3. 明治大帝は三徳兼備の典型
めいじたいていはさんとくけんびのてんけい
[55a]-3
又た、明治大帝輔弼の重任に在りし三条、木戸、岩倉の諸氏を始め、後に至つては伊藤、大隈其他の諸氏も亦何れも偉いには違ひがないが、各々一長一短があつて、未だ三徳兼備の人といふ事は出来ない。現今も、偉い人は相当に居るやうであるが、さて知仁勇を兼ね備へた人といへば、仲々見当らない如である。
- デジタル版「実験論語処世談」[55a](補遺) / 渋沢栄一
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底本(初出誌):『実業之世界』第18巻第7号(実業之世界社, 1921.07)p.54-56
底本の記事タイトル:実験論語処世談 (第九十八回) / 子爵渋沢栄一