デジタル版「実験論語処世談」(64) / 渋沢栄一

5. 友と交はるは己の徳をなす所以

ともとまじわるはおのれのとくをなすゆえん

(64)-5

曾子曰。君子以文会友。以友輔仁。【顔淵第十二】
(曾子曰く。君子は文を以て友と会し、友を以て仁を輔く。)
 本章は学をなす為めに友を集めるのは、仁を輔けて己れの徳をなす所以であると説いて居る。以文は仁を輔くる所以であつて知行合である。然るに朱註には知行を分説して居るのは、本文の意ではないだらうと三島先生も説かれて居る。

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デジタル版「実験論語処世談」(64) / 渋沢栄一
底本:『渋沢栄一伝記資料』別巻第7(渋沢青淵記念財団竜門社, 1969.05)p.534-540
底本の記事タイトル:三五二 竜門雑誌 第四二一号 大正一二年六月 : 実験論語処世談(第六十二《(四)》回) / 青淵先生
底本の親本:『竜門雑誌』第421号(竜門社, 1923.06)
初出誌:『実業之世界』第20巻第2,3号(実業之世界社, 1923.02,03)