2. 信は親より進化せるもの
しんはしんよりしんかせるもの
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然し既に「論語処世談」の初頭に於ても私が申し述べて置いた通りで信には又必ず義を伴はねばならぬもので、不義を果さんが為に守る信は単に社会の利益とならざるのみならず、社会を荼毒することになるものである。此辺は青年子弟諸君に於て、十分注意せられて然るべきである。
- デジタル版「実験論語処世談」(8) / 渋沢栄一
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底本:『渋沢栄一伝記資料』別巻第7(渋沢青淵記念財団竜門社, 1969.05)p.2-7
底本の記事タイトル:二〇二 竜門雑誌 第三三二号 大正五年一月 : 実験論語処世談(八) / 青淵先生
底本の親本:『竜門雑誌』第332号(竜門社, 1916.01)
初出誌:『実業之世界』第12巻第18号(実業之世界社, 1915.09.15)