デジタル版「実験論語処世談」(15) / 渋沢栄一

3. 三島先生の論語算盤説

みしませんせいのろんごそろばんせつ

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 私は三島先生の斯の御好意を非常に有難いことに感じて、御寄贈の一文は之を鄭重なる巻物に装幀して宝庫のうちに永く珍蔵して置くのであるが、その全文は左の通りのものである。尤も原文には訓点が無い。三島先生の御一文は私が平素胸中に懐く経済道徳説を、経子によつて能く確然と根拠のあるものとして下されたもので、私の論語算盤説はこれによつて、一層確乎としたものになつたやうな気がするのである。

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キーワード
三島中洲, 論語, 算盤,
デジタル版「実験論語処世談」(15) / 渋沢栄一
底本:『渋沢栄一伝記資料』別巻第7(渋沢青淵記念財団竜門社, 1969.05)p.73-88
底本の記事タイトル:二一七 竜門雑誌 第三三九号 大正五年八月 : 実験論語処世談(一五) / 青淵先生
底本の親本:『竜門雑誌』第339号(竜門社, 1916.08)
初出誌:『実業之世界』第13巻第13-15号(実業之世界社, 1916.06.15,07.01,07.15)